福岡出張報告

Posted by admin - 12月 23rd, 2006

18日から22日まで福岡女子大で集中講義をやり、昨夜帰京しました。ちょうど代々木駅前の交差点を渡っているとき、印刷所にOB会名簿の印刷を頼みに来た深海さん、池見さんのおふたりとばったり会いました。

慶應にはなく、地方の大学でやっている集中講義とは、一年間の単位を数日間朝から夕方まで連続講義を受けてとるというまさにintensive courseで、私は熊本大学と都立大学(東京なのに)でもやったことがあります。マロリー学の同志、向井毅教授が福岡女子大の教授なので彼の依頼で去年からやっています。1日4こまというハード・スケジュールで、教員も学生も大変ですが、みな院生ですから、10数名のさまざまな専門をもつ彼らのモチベーションも高く、とても気持ちよく教えてきました。

去年はアーサー王伝説、今年は書物史を主題に選びましたが、私の場合には自作自演の放送番組の映像を使えるので、講義一辺倒にせずに済みます。院生のレベルは高く、それぞれSUNYとグラスゴーで修士号をとったり、既に福岡で非常勤講師をしている人もいました。グラスゴーに留学した人は、高宮研究会の卒業生の村手さんと友達になった、彼女は元気で修士号取得後も就職してグラスゴーに残っていると話してくれました

東京でわたしが顧問を務めるアルファ・クラブと言うカリグラファーの団体に所属して、現在は故郷の福岡に戻ってワークショップを経営している、初島さつきさんという女性が、自分が修士課程に所属する九州産業大学から近いということで、私の講義に聴講していました。わたしが西洋書体を映像や写本零葉などで見せた後、初島さんに書いてもらったところ、そのカリグラフィーの美しさに圧倒された院生たちが、遅くまで彼女から手ほどきを受けていました。かくして、初島さんの参加で、集中講義が立体的になりました。彼女の作品は福岡空港でも展示されており、土地の名士になっているようでした。

授業が終わると、日によって院生たち、先生たちとのコンパがあり、毎日美味しい魚料理を
楽しみました。また大学行政が揺れているときなので、重要な情報交換の場にもなりました。
最後の夜は向井教授のお宅で、20年ぶりにお会いした奥様の手料理をいただきました。学問
のネットワークはこんなところでも威力を発揮することを学びました。また、ここは女子大
だけあって茶室がふたつあり、昼休みには茶道部の女子学生のお手前をいただきました。
残念なのは、彼女が和服ではなくジーンズ姿だったことです。

卒業生のネットワークも素晴らしく、今回も羽田・福岡の往復便と西鉄グランド・ホテル
4泊で5万5千円という破格のサービスを受けることができました。ただ県立女子大学なので、
都立大学や横浜市立大学の無謀な改革のあおりを受けて、かなりきつい条件を行政側から
強いられているようです。先日も文部科学省から博士号を博士課程3年終了時に出すように
指導を受けたとのこと、この波はおそらく慶應(博士課程修了後3年以内に出すように指導)
にも近く押し寄せるでしょう。

来年5月の日本英文学会は三田で開催されますので、福岡女子大からも大挙して来るようです。