石田晴久教授退官記念パーティ石田晴久教授退官記念パーティ

IT系の人材からすると神様のような存在の石田晴久先生が、この3月末で10年間お勤めになった多摩美術大学を退職される。この春からはまた新たな チャレンジで日本サイバー大学への挑戦が控えており、まだまだそのバイタリティは衰えないが、日本での情報デザインという学問の普及は、石田先生なくして は起きなかった事だろう。

多摩美術大学で設立された「情報デザイン」の研究はその後、各美大でも新たな戦略学部として設置されてきた。

そもそも「情報をデザインする」ということはどういうことなのか。話し出すと大学の講座を一講座持てそうだが、私が今まで子供たちに伝えてきた、情報の収集、目標の設定、計画、実践、報告、反省、バージョンアップという学習のスタンスはここでも使う事ができた。

今後に期待するのは、こうした情報デザインを体験してきた学生達のコンテンツ及び大学そのもののサービスをひとつのメディアとして捉えて、どのように一般の人たちに発表していくかだろう。

今回は秋葉原のダイビルで展覧会を実施したが、その場所に行かないとどんな作品があるのかわからない、バーチャルでは体験できないという状態だ。 「インターネット放送」を授業で展開してきた私たちの希望しては、多摩美術大学放送局、武蔵野美術大放送局、芸術大学放送局、信州大学工学部放送局などが 続々とこの世に出てきて欲しいと願っている。

帰り際、学部長にこんな私の夢をぶつけてきた。

多摩美術大学情報デザイン学科2006年度卒業生展覧会講演会

2007年 3月 3日 (土曜日)

13:00から14:30までの間で、石田晴久先生、佐藤皇太郎先生、柳沢で、記念講演を行いました。私の担当は「動画PodCastingと美大生の可能性について」。

1時〜1時半
バンダイ・ナムコ企画室 佐藤皇太朗 「情報デザインコースにおけるアニメーション教育」
課題の出し方、目標の設定など提言があり、学生の制作したコンテンツを発表していただ
いた。

1時半〜2時
柳沢富夫 「動画PodCastingと美大生の可能性について」
美大生に期待する事として「Produce Your Own Media」を提唱。
インターネット放送の2つのソリューションの紹介。
ビーケアー IPv6によるマルチキャストとは
エムログ Telebeeの紹介、大学での使い方の例の紹介と無料サイトへの勧誘

2時〜2時半
4月から日本サイバー大学総合情報学部学部長 石田晴久
日本サイバー大学設立の経緯から、今後の学制像の期待など。

このチームで授業を2年間運営してきたことは、とても貴重な体験になった。次世代の環境をアートに敏感な学生とともに模索できたこと、現状でできな ない事の不満を整理して新しいソリューションを探すきっかけになったことなど、これからの私自身のビジネスの展開にも有意義な体験だった。

3月26日には、BBCoach Project(http://bbcoach.roundtable.co.jp)でもこのチームは再会する。
これからも長いおつきあいを続けて行きたいと願っている。

OH!君

多摩美術大学情報デザイン学科で担当した「インターネット放送」の授業が、別展開をし始めた。

学生が制作したコンテンツはPodCastingの技術で公開されている。私のiPodにもこうしたコンテンツが満載だ。

ある時にある人に、こんなコンテンツを私の教え子が制作しているんです、と紹介したところ、これは面白いということになり、その方の知り合いの地方放送局の東京支社長をご紹介いただいた。

先日、プレゼンテーションさせてもらったところ、大変気に入った学生のコンテンツがあり、その世界にこの放送局が持っているキャラクターを入れて動かして欲しいとの依頼。早速学生と相談して、制作して提出した。

なんと、次は放送局の社長面接になるらしい。

「放送と通信の融合」という課題は、業界では危機感のあるテーマということか。本気で考えてる現場が、放送局にもあった。

岡山放送

訪問してみると、最初は何か浮かぬ顔の支社長。
話し始めるとジレンマがわかってきた。
上司からはWeb2.0時代の新しいビジネスを考えるように指示があるが、自分ではその実態を把握しきれていない。しかも参加型のコミュニティでのレベル の低いコンテンツや、無法地帯のエッチ動画の嵐になっても、テレビ局が手がけるビジネスにならないのではないかという危惧がある。さすが業界の人だ。しっ かりと本質を見据えていると感じた。

しかし、状況は一変した。私が持っているiPodを使って、多摩美の学生のコンテンツを見せ始めた時だった。
「ピン!」と来たのだろう。
この作品を作った学生にアニメーションを作って欲しいとのこと。
実は、岡山放送には「OH!くん」というキャラクターがいる。ふんどしを締めた猫のキャラクター。なんともほんわかムードのミッフィーのようなキャラク ターだ。視聴者参加型で育ててきた経緯がある。例えばオリジナルデザインも名前も公募したもののようだ。管理は子会社が行っている。このキャラクターのア ニメーションをポッドキャスティングして、センスの良い「おまけ」として活用してみたくなったとのこと。
展示会での活用方法などをプレゼンしていた私の発言も参考になったのだと思う。

まずは、多摩美の教え子に、メールを書いてみた。
さて、この後どうなるものか。

http://www.ohk.co.jp/