有限会社ラウンドテーブルコムは、2025年10月18日、慶應義塾普通部「複言語」授業内で、「言語・音楽・映像を融合させたAI活用ワークショップ〜音楽づくりのワクワクと映像づくりの第一歩を〜」を提供しました。
慶應義塾普通部「複言語」は中学3年生の土曜日の3・4時間目に実施される選択授業のひとつとして開講されているユニークな講座です。
欧州評議会の提唱する「複言語」(plurilingual) とは、一人ひとりが程度の差こそあれ複数の言語を身につけ、かつ言語の背景にある文化を相互に理解したうえで交流し共存していることをいいます。複数の言語を習得することで、複数の文化を理解し、それらを適宜使い分けながら、言語も文化も異なる他者を尊重できるようになる力を 複言語能力 といいます。
複数の言語が社会の中に併存した社会を「多言語社会」といいます。それぞれの言語使用者がお互いに交流を持たなくてもよく、例えば、オーストラリアのメルボルン市は、イギリス、イタリア、ベトナム、中国、ニュージーランド、ギリシャ、インド、スリランカ、マレーシアなど多様な出身の人々が住む「多言語・多文化コミュニティ」といえます。
AIに説明させると、「複言語」とは、一人の人間の中に複数の言語が共存し、相互に関連し合って使われている状態を指します。これは、社会に複数の言語が並存している「多言語」とは異なり、個人の言語能力に焦点を当てた概念です。人はコミュニケーションや思考の際に、状況に応じて複数の言語知識を組み合わせて使い分けたり、補完し合ったりして活用します。
慶應義塾普通部の「複言語」授業は「複数言語を学ぶ」ことだけでなく、言語を通して文化・プロジェクトを探究するスタイルが特徴で、その一環として、今回の出前授業が実現しました。
🏫 AI活用ワークショップ:中3対象(2コマ100分)
🎯 テーマ:
言語・音楽・映像を融合し、「伝えたいこと」をAIで表現してみよう。
🔶【前半:70分】ハンズオンワーク「ことばのない気持ちをMVにする」
▪導入
- 「ことばにできない気持ちって、あるよね?」という問いかけ
- 音楽・映像も“もう一つの言語”だという話(実例や体験談も)
- 目的:「AIを使って、音・映像で“伝わる”を体験してみよう」
▪AI体験デモ
- Sunoで音楽生成
- Nano Banana等で画像生成
- 動画生成AI(Sora等)で言葉から映像を作るプロンプト例
- AIが「感情」や「言語」をどう変換してくれるか
▪制作ワーク
- 2〜3人ずつのチームに分かれて、「今の気分」「伝えたい想い」を音楽〜画像〜動画にしてみる
▪発表と共有
- 「どんな気持ちを伝えた?」「伝わったと思う?」
🔷【後半:30分】ライブデモ「コードという言語で、世界をつくる」
▪導入
- 「コードは世界共通の“第四の言語”」という話
- テキストでプロンプトを書くだけで、AIと一緒に“何か”を作れる
▪講師によるライブ制作
- Gemini CLIと制作中の「i-TanQ|学びを記録するAIカレンダー」アプリの制作プロセスを披露
- 言語×感情×技術がどうつながるか
▪Q&A/ふりかえり
- 生徒との対話:「AIを使ってこんな表現してみたい!」
- 倫理や注意点、AIリテラシーにも触れる
- 最後に「これからどんな言語・表現にチャレンジしたい?」
✨まとめ:ねらいと効果
- 言語と感情を軸に、AIを使って多様な表現に触れることができる
- 複言語×PBL的なアプローチの具体化
- 「好き」や「気持ち」を作品に昇華することで、自分の表現に自信が持てる
本日の成果!
•さよなら-2 今でも青が澄んでいるぅ
•戦友の進軍歌
•週末の校庭
各チーム、なんとその場で10〜15曲ほども作ってくれました。その中から3曲セレクトしてみました↑が、この他にもたくさん名曲が生まれています。
画像と動画もたくさん作ってくれたのですが、残念ながら「保存」しないでサイトを閉じてしまい、残っていませんでした😭(今後のワークショップでは「保存してね」声かけ必須です🙇♀️)
ご参考までに、Sunoで作曲と同時に自動生成された画像の一つをSoraで動かして、編集で曲と合わせたのが、↓これです。こんな感じで、作曲・作画・アニメーションを3人チームでコラボできます。(瞬時に)
有限会社ラウンドテーブルコムでは、全国の中高生に、こんなワークショップを展開してまいります。ご興味ある方は、ぜひご連絡をお待ちしています!
小学生も、親子で CoderDojo品川御殿山にご参加(無料)いただくと、同様のワークショップを体験できます。オンライン参加も歓迎です。
AI活用で創作の喜びを共有できる仲間が増えるのが楽しみです!
