大日本印刷株式会社(以下、DNP)他によるデジタル田園都市国家構想・三重広域連携モデルを促進する「美村」ブランドプロジェクトの活動の一環として、2ヶ月に渡り、有限会社ラウンドテーブルコムから代表の柳沢富夫をはじめ講師陣が出講、4自治体で「メタバース空間デザインワークショップ」を開催してきました。
- 三重県多気町でワークショップ「メタバースにふれてみよう」
- 三重県明和町でワークショップ「メタバースで会議室をつくろう」
- 三重県度会町でワークショップ「メタバース空間をつくってみよう」
- 三重県大台町でワークショップ「メタバースでチームの会議室をつくろう」
三重広域DXプラットフォームに関わる自治体において様々なデジタル技術を活用した地域活性化の一環として、キッズイノベーター育成を目指すワークショップです。
- 町から世界へデビューできるWeb3クリエーターを目指す意欲の獲得
- メタバース空間開発の体験
- メタバース空間での行動倫理の理解
- ゲーム空間開発の意欲の獲得
一連のワークショップでは、開始前と終了後にeラーニングのプラットフォーム「PM Gijuku Online」上でルーブリックへの入力作業をしてもらい、プロジェクト全体での効果測定や今後の展開への参考データとして活用できるようにすることも実施しました。
ルーブリック分析から可視化できたのは、ワークショップ実施の事前事後のルーブリック比較によると、小中高校生の参加者平均では「実践力」「創造力」の両側面において、メタバース空間デザイ ンワークショップ参加後に自己評価が上がっていたことです。特に「創造力」での評価向上が大きかったです。
一方で、小学生の一部で「実践力」において、高校生では「実践力」「創造力」の両方において、ワークショップ参加後に自己評価が下がっていました。しかしながら参加後の感想としては「楽しかった」「参加してよかった」という意見が多かったのです。
自己評価が下がった理由として考えられるのは、一つには世界のレベルを知り自分の現在地との距離を認識したため、もう一つには特に高校生はチーム活動の難しさを体感したためと推測できます。そして、こうした非日常の体験が良い意味で刺激となり「楽しかった」「参加してよかった」という肯定的な感想につながった可能性があります。
4回のワークショップを終えて、
- 小中高校生いずれも、自由にメタバース空間を創作する時間の集中度は非常に高い
- 同じソフトを使って限られたパーツしかない中でも、かなり多様な表現ができる
- 高校生であっても、チームでのプロジェクト経験は不充分であるようだ
- どの年齢でもメタバースの楽しさは実感してもらえたので、次のステップとして、地域の人たちとの交流の場をこどもたちがメタバースでつくれるレベルを目指す
という成果と課題が浮かび上がってきました。
有限会社ラウンドテーブルコムでは、これからも全国でメタバース・ワークショップを展開してまいります。