聖学院HiPM記念祭直前ワークショップ

NPO法人プロジェクトマネジメントインキュベーション協会の活動として、聖学院中学高等学校で記念祭(文化祭)をプロジェクトマネジメントするワークショップを実施。今回は記念祭当日を想定した、ワークショップ。

当日のスケジュールの確認、役割分担の確認、作業の洗い出し、WBS(ワークブレークダウンストラクチャー)の作成、工程表の一部の作成、そして今回はリスクマネジメントについての分析も実施した。

高校2年生が中心となり、1年生も一人参加。新しい聖学院の伝統をみんなで創り上げる事を意識してもらいながら、おざなりの作文ではない、後輩にも有効活用してもらえる生きたデータをどこまで作り出せるか問う、有意義な活動になった。

これからが本番。彼らが生み出すデータがどんな生きた資料になるか見守って行きたい。

 

明日はピースデイです

国連で決議されているピースデイをご存知ですか?

9月21日は国際平和の日です。

紛争の多いこの世界、一日だけでも紛争がない日をという願いの元に、ピースデイは生まれました。

ぜひ人でも多くの方にこの日を意識していただければと願っています。

この日に合わせて昨年からスタートした国際平和映像祭という小さなイベントがあります。

学生の皆さんが平和を意識した映像作品を作って、世界の人々に国際平和を考えてもらう瞬間を共有してもらいたい、そんな思い出制作した作品のコンテストを実施しています。

ファイナリストに残った人も、残らなかった人もこの思いは一緒でしょう。

優劣を争う事よりも、一人でも多くの仲間が繋がって、友達を会場に連れて来ていただく、そんな場になってくれればとても嬉しいです。

この文章を読んで、少しでも興味が湧いた方、ぜひお友達を誘って会場にお越しください。みなさんと一歩一緒に踏み出したいと思います。

横浜の映画館で一緒に時を過ごしましょう!

参加にはお申し込みが必要ですので、こちらからぜひ登録をしてください。

明日の日本のメディアは国際平和の日をどのように扱ってくれるでしょうか?・・・

ufpff

松山女子高校で電子書籍制作入門講座2

サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトでの電子書籍入門講座の2回目。

前回は関東学院大学をお借りして、最新設備の中、どちらかというとシリコンバレー等の最先端の情報を中心に展開したが、今回は松山女子高校でアップルからお借りしたMacBook Proを学生に実際に使ってもらいながらも、書籍や本についてのテーマも取り入た話題も提供した。話題はヨーロッパ中世の時代まで及んだが、楽しんでもらえたと思う。

松山女子高校では遺伝子の学習をしながら、その学習した内容をチームで電子書籍にまとめあげて、発表会をやるというプロジェクトに挑戦している。

第一回目はプロジェクトマネジメントを学習してもらえるようなワークショップを実施、二回目は最先端の電子書籍情報と制作のファーストステップ、そして今回が三回目の講座になる。その間に遺伝子に関連する映画の鑑賞会があり、また二学期には実際に生物の授業等で遺伝子について学び、さらに外部講師もお願いしながら、遺伝子の講座も実施する予定。全体の復習という感じで実際のプロジェクトの現在の進行状況の確認をまずは行った。

そして今回はせっかくプロジェクトを進行しているので、iBook Authorを活用して、プロジェクトマネジメントの関連書類を整備できるようにしてみようと試みる。簡単なフォーマット書式iBook Authorで用意して提供、それに従って、各自のプロジェクトについて実際に考えてもらった事項を記入していただき、それを電子書籍のフォーマットに書き出す作業を行ってもらった。iPadに転送して確認してみると簡単に電子書籍になっているのを確認。最後にページめくりをしながら、各自のプロジェクトについての発表も実行してもらった。

コンピュータばかりいじっていて途中で飽きてしまうといけないので、本の歴史や、書籍の構造について、実際に古書を触る機会も提供しながら理解してもらう機会を提供した。私の個人的に集めている西洋紋章関係の古書を実際に触ってもらって、1600年代のカビ臭いにおいを体験してもらったり、本の装丁や、中世の時代の本の作り方についても、解説本を中心に紹介した。

さらに、参考文献表の作成の仕方、ポイント等を解説し、各自のテーマにあった本をインターネットで検索し、表を作成してもらう。また学校や公立図書館の利用の仕方についてもヒントを出しながら、研究に向かう姿勢を各自に再確認した。

とてもまじめで積極的な生徒が集まってくれた。このワークショップの翌日に実力試験があるという状態だったようだが、5時間もおつきあいいただいて、しかも今回はある程度作業したデータも残せるレベルまで集中して取り組んでくれた。

参加していた先生方も、各自iBook Authorを触りながら、その便利さや可能性について考えてもらえたのもひとつの成果だったのかもしれない。

どんな作品が出来上がってくるのか、これからも楽しみだ。

今年10周年を迎えるBBCoach Projectへの招待も行い、銀座での発表会で出会える事を期待しながら、今にも大雨になりそうな空模様の中、帰路についた。

 

聖学院、記念祭(文化祭)にプロジェクトマネジメント3

夏休みのまっただ中、朝から晴れきった暑い日だったが、午前中3時間程、PMの研修を実施してきた。

プロジェクトマネジメント・インキュベーション協会からは清水計雄、伊藤緑、柳沢富夫、仁科斉、秋山氏が参加。
中心的な講師は仁科氏が実施した。

プロジェクトマネジメント計画書を作成。実際の記念祭をイメージしながら、運営委員会のメンバーが集まり、集中的に書類作りの練習をした。

作業割り出し、WBS、組織図、ラフスケジュール、工程表と進む。

 

特に今回は工程表を作成する際に、ある作業にフォーカスを置いて集中的に制作。ホワイトボードで議論を進めながら、抜けている作業はないか、順番は正しいか確認することができた。

最後に、今後のコミュニケーションコントロールの一つとして、社会人も交えて情報交流する為に、SNSを活用してもらうことを披露し、いつでも質問を受け付ける体制であることを確認しあった。「PM SNS」にまた新たなプロジェクトが立ち上がった。どんな記録を残してもらえるか、これからも楽しみだ。

 

2012年度学習環境調査:所有端末

学習環境ファシリテータ、学習コーチとしての活動として、2012年度になってから実施したアンケート調査です。

標本数:641人
中高生:56人
大学生: 585人

 

授業担当している学生、特別講演を聞いてくれた学生、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトに参加してくれた生徒達を対象してアンケート調査しました。
アンケート実施期間(2012年4月〜7月)

まずは全体の平均です。

PC所有率は88.91%でした。10%強の人がPCを持っていないことになります。この10%をどう考えたら良いかは注意が必要です。

Macintosh保有率は2.18%でした。

ガラパゴス携帯の所有率は35.21%と結果です。それに対してスマートフォンの所有率が21.10%、iPhone所有率が23.19%と出ました。

iPodの所有率は40.17%。iPadは6.66%です。Walkmanは17.42%。

中高生と大学生のデータを分けて分析してみるとさらにおもしろい傾向が見られました。

PCの所有率ですが、中高生の所有率が96.81%でした。既に各家庭には子供達が自由に使えるPC環境が整っているということでしょうか?それに対して大学生の所有率は82.98%という数字が出ました。親元を離れている学生もいると思いますので、そのあたりが影響しているのかもしれません。

 

 

一方で、大学の分類別で見ると面白いデータが取れました。

特に文系女子の大学の所有率が低く、大学別で見たときに理系大学の97.73%に対して、文系女子大61.17%という優位差が出ています。せっかく大学側がPC環境で利用できるe-Learningを提供していても、利用できない学生が存在するということです。これは何か手を打つ必要があるということでしょう。

 

 

モバイル端末関係の所有率にも中高生と大学生の間で面白い傾向が見られました。

スマートフォン、iPhone、iPodのデータはいずれも高校生は平均値を下回り、大学生は所有率が高くなっています。パソコンの代わりにこうしたモバイル端末を活用している大学生が多いということでしょうか?

特にある女子大学ではiPhoneの所有率が43.33%と高く、ブームになって来ている感じもあります。

大学側が今度どんな学習環境の整備に力をいれていかなければならないか、示唆されるデータになっているのではないかと予測しています。

フェリス女学院大学で豊南高校の生徒とマインドストーム

サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトの一環で、豊南高校の生徒にフェリス女学院大学まで来てもらって、レゴのマインドストームを利用したワークショップを体験してもらった。

主講師としてフェリス女学院大学の内田奈津子先生、私は副講師としての参加。学生のTAとして私の授業の受講者でプロジェクトマネジメントを学んだ斎藤菜穂さんと、森本夏生さんが参加してくれた。

フェリス女学院大学にはファシリティとしてレゴのマインドストームが導入されており、内田先生は近隣の小中学生等も交えて、ここ数年世界大会まで出場してしまっている程の実力を持つ。

豊南高校にもマインドストームが導入されていたが、十分生かされた授業は展開していなかった。そこで、今回カリキュラムを活性化する為にも、プロジェクトを立ち上げた。単なるマインドストームの授業運営ではなく、プロジェクトマネジメントの概念も取り入れて、チームでロボット制作に取り組んで、文化祭にプレゼンテーションができるよう連続したワークショップを配置した。一回目は豊南高校にプロジェクトマネジメント・インキュベーション協会も参加してもらい、プロジェクトマネジメントの研修を行い、今回が初めてのマインドストームの体験講座になった。

初めてマインドストームに触る生徒達もいたが、そこは若さの力を生かした創造力を生かしてもらい、すぐにロボット制作に打ち込める体制になった。特に今回は2台の本体をBluetooth接続して、通信させるという基本プログラムをマスターしてもらった。一台をコントローラーとして設定。ボタンを押すと別の本体から音がなったりする簡単なプログラムを指導。細かいエラー等も体験したが、なんとか全てのチームが成功体験を味わう。実際には各チーム自分たちで応用して様々な動きまでつけるように発展していった。

特にテーマは設けなかったが、各チームごとに、プロジェクトマネジメントの書類を再度記入してもらうところからスタート。ここは私が特に指導に力を入れたところ。ロボット制作に打ち込んでいた時間を少しだけ止めて、真剣に各チームが目指すロボットの完成形を想像してもらった。

途中、イメージしていた動きが難しい事も体験して、計画の見直しをする必要を痛感するチームも出現。今後の課題も確認してもらった。

また、スケジュールの確認もしてもらったところ、夏休みの子供達の活動は結構忙しいようで、休暇中の学校を活用できる時間も限られているので、十分な開発の時間が取れるかどうか、少し不安は残しているが、逆算すると、そう多くの時間が割けない事を各チームには再確認してもらった。

次に集まれる機会は、私たちは残念ながら参加はできないが、生徒達だけで、どの程度今回の体験を踏まえて、ロボット制作のバージョンアップができるか、楽しみだ。

豊南高校の文化祭は9月15日(土)、9月16日(日)に開催される。

マインドストーム

 

豊南高校@フェリス

聖学院SPP:宇宙エレベータプロジェクトのプロジェクトマネジメント

2012年7月28日(土)、フェリス女学院大学の教室をお借りして、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトの一環として、聖学院中学高等学校の生徒と一緒にプロジェクトマネジメントワークショップを実施した。
20120728seigakuin
始めにフェリス女学院大学の講師という立場で私から「なぜプロジェクトマネジメントを学ぶのか?」というタイトルで講演を実施。学習をプロジェクトマネジメントする力、自学自習できるような力をこのプロジェクトで身に付けてほしいという目標を共有させてもらう。
また、今回のプロジェクトは、生徒、教員を含めた学校とTA、講師チームの大学、そして社会人を中心としたNPO法人という複数の団体が参加しているプロジェクトであることを確認。コミュニケーションコントロールのツールとしてインターネットを活用して、プロジェクトの記録を残しておける環境としてSNSを活用することを伝えた。既に今日参加してくれた生徒25名達はSNSへの登録がほぼ済んでいることも確認できた。
次にいくつかのアンケートを実施。各生徒達のモチベーション、実力を探る為に、「学習環境アンケート」「01 Profile学習スタイル診断」「自己評価表」を記入してもらう。
PC保有率96%、iPhone+スマートフォン所有率35%、英語学習時間8時間/週という面白い数字を得る事ができた。また、学習スタイルについては、その後のワークショップのチーム分析にも生徒自ら活用していただき、チームの性格分析も自らしてくれたことも、めずらしい動きだった。
聖学院中学高等学校からは、英語科の高橋一也先生と増山望先生が参加していただいた。
内田1
内田2
マインドストーム
次にフェリス女学院大学の内田奈津子先生から、レゴのマインドストームの宇宙エレベータキットを実際に見せていただき、どんな物かの概説があり、その後チームごとに手に取って触ってみながら、質疑応答、プログラミングの画面等も実際に見てもらい、いよいよ本番が近い事を意識してもらった。発表は11月2日、3日に開催される聖学院中学高等学校の記念祭で行う予定。
午後は、プロジェクトマネジメント・インキュベーション協会の仲間に集まっていただき、プロジェクトマネジメントの初級ワークショップ。
まずは、レゴを使った「モデルハウス制作プロジェクト」。お客様からの要求定義書を紹介し、一定の条件のもとでモデルハウスを作成してもらう。チームでの役割分担、計画、作業記録等を体験しながら、レゴでの家作りをしてもらった。今回は短時間だが、安くし上がってしまう家等は、お客様からの要求から乖離しているということで若干評価点数が下がってしまうというバージョンアップ版で挑戦してもらった。
モデルハウス
その後、実際に記念祭でのプロジェクトを意識してもらいながら、各チームのプロジェクトを整理してもらう作業に入った。11月発表ということもあり、短期間でのチーム力を向上させる必要もあり、いよいよプロジェクトが本格的にスタートできたいう実感が得られたのではないだろうか?
カイコ型宇宙エレベータ
カプセル型
老若男女が乗れるもの
プログラミングを小さく、ビデオに撮影
等様々なアイデアが各チームから発表があった。
フェリス+聖学院

この夏の活動

そろそろ前期が終わりで、大学の授業は一段落します。

この夏は、普段と異なる活動で、中高大学連携授業等で下記の活動を予定中です。

興味のある方はぜひお声をおかけください。

日時:2012年7月28日(土)10時〜17時まで
場所:フェリス女学院大学
内容:プロジェクトマネジメント研修、SPP(科学技術振興機構のプロジェクト)。宇宙エレベータについて学び実践する講座の一環。2回目。
参加校: 聖学院中学高等学校

日時:2012年7月30日(月)14時〜17時まで
場所:聖学院中学高等学校
内容:記念祭をプロジェクトマネジメント

日時:2012年8月 5日(日)10時〜16時まで
場所:関東学院大学
内容:電子書籍入門講座1、SPP(科学技術振興機構のプロジェクト)。高校生による遺伝子学習の電子書籍化。2回目。

日時:2012年8月7日(火)10時〜16時まで
場所:フェリス女学院大学
内容:マインドストームレベルアップ講座 、SPP(科学技術振興機構のプロジェクト)。

日時:2012年9月2日(日)10時〜16時まで
場所:埼玉県立松山女子高校
内容: 電子書籍入門講座2、SPP(科学技術振興機構のプロジェクト)。高校生による遺伝子学習の電子書籍化。3回目。

 

聖学院記念祭とPM

伊藤豊
聖学院中学高等学校の記念祭(文化祭)をテーマにしたプロジェクトマネジメント研修が開始された。
2012年7月7日(土)、担当の伊藤豊先生を中心に13名の男子生徒達が集まってくれた。
研修担当はプロジェクトマネジメント・インキュベーション協会の伊藤緑さん。
研修内容は確実にバージョンアップされてきた。
学校の文化祭は始まりと終わりのある一つのプロジェクト。そのプロジェクトを改善する為に、プロジェクトマネジメントの考え方を導入する。学習の後にはしっかりとプロジェクトの記録が残ることだろう。その記録がこの学校の歴史の第一歩となり、今回参加してくれた生徒達はその歴史を作り上げるパイオニアになってくれると思う。そんな気持ちを伝えた後、研修はスタートした。
ビルダーとメッセンジャー
ビルダーとメッセンジャー2
まずはチームのコミュニケーション力を高めるワークショップ。
「ビルダーとメッセンジャー」
今回の研修はレゴの青バケツのセットがチームごとにあると、実施できる汎用性のある研修だ。
研修前に仕込んでおいた、三段のレゴの組み合わせモデルを、観察してその形態を言葉で伝えるメッセンジャーと、その情報をもとにしてモデルを組み立てるビルダーがチームとして活動する。
メッセンジャーは10秒/回×10回観察することができる。ゲームは二回実施して、二回目は少しレベルの高い複雑なモデルに作りこんでおく。
今回は3チームになり挑戦してくれた。一回目の挑戦は、全チーム失敗。二回目は1チーム成功してくれた。やはり一回目の失敗を分析して、しっかりとチーム内でのルール作りに挑戦したところが成功していた。
その後プロジェクトマネジメントの概要を若干だったが講義として時間をとった。
プロジェクトとは
・初めと終わりのある活動
・独自の成果を出す活動
・目的、目標を達成する為の活動
であることを確認。
そのプロジェクトをうまくやり遂げるためのhow toがプロジェクトマネジメントということであることを伝える。
さらにこの考え方は受験や、実際の仕事をやるときには役立つ可能性があるというコメントも伝えた。
モデルハウス
後半は実際に小さなプロジェクト体験してもらう研修。
「モデルハウス制作プロジェクト」
発注者からの要件定義が紹介され、要件にあったモデルハウスをレゴをで制作してもらう。
レゴには部品代として色などで別々の価格を設定。コスト意識もきちんともってもらう。
チームに分かれて、リーダーを設定。記録を残すもの(コントルーラー)、設計をおこすもの(工務)、実際に制作するもの(制作)と役割分担をはっきり決める。もちろん人件費も時間で計算される。
プロジェクトが完成したら、報告書を整備してもらい、チームごとに発表。
もちろんプロジェクトの反省もしてもらう。
今回の3チームに特有だったのが、2階建の2階部分の家としての機能に若干難あり。創造力豊かな生徒達が多かったのかもしれない。
次回は7月30日。「プロジェクトの定義」というお題でいよいよ実際の記念祭のプロジェクトマネジメントの学習に入っていく。楽しみな活動だ。