大学のファシリティで感心した事

先日、慶應義塾大学をお借りしてイベントを開催した。オンラインで全国のいくつかの拠点からも参加するイベントだ。

コロナ前とは違い、使い勝手が良くなっていたので一言。

まずは音声アウト端子。
外部のゲストがテレビ会議システムを自分のマシンで利用すると困る事がよくある。
会場の音声をマイクで収音するシステムは大概の教室や会議室についているが、その音声を集音器から配信用のシステムに送るための端子がないと、音声が回ってしまう事がある。
通常アンプなどが入っている場合が多いが、機械の背面には音声アウトがついている場合が多い。教卓にその端子が配線されていない場合が多い事で、これまで様々な施設でこうした配慮を訴えてきた。
ところが、今回利用した教室では、音声アウトの端子がきちんと教卓についていた。
古い校舎ではあったが、少しの工夫で外部配信用にも配慮された、最新の設備に様変わりだ。全国の大学や企業の会議室でこうした環境を整えて欲しいものだ。

もう一つは、ゲスト用のWiFi。当日のみ使えるゲスト用Wifiのidとpwが配布されいた。もうスタッフのみに公開という限定的な使い方をしなくても良く、参加者全員が快適にインターネットに接続できた。しかもゲームサイトなどへのポートも閉ざされていない。学内の学生が授業中に一斉にゲームサイトに接続したらネットワークに影響を与えてしまうから、全学でポートを閉ざしてしまっている大学とは大違いだ。こうした配慮をしたら、ゲーム制作の授業をする場合のみ、こうした1日限定、教室限定のWiFi接続方法を検討すれば良いわけだ。

さすが慶應の三田のITCセンター。レベルが違う!

「木の戦い」からTolkienとウェールズ語へ

ご縁があり、木林文庫を訪問。

そこで入手した「木の戦い」を読んで、知的な連想を楽しんだ。

ウェールズの吟遊詩人タリエシン作の「木の戦い」は中世ウェールズ語で書かれた「タリエシンの書(Llyfr Taliesin)」のVIIIに含まれている。6世紀の作品だが、この井辻朱美翻訳版はロバート・グレイブ著の The White Goddes、1948英語訳からの翻訳。

木の戦士という事になると、TolkienのEntを想起する。

ということで発行者の須本実氏からすかさず直接購入。装幀は須本氏の次男の須本悠里氏。2021年に閉館してしまった品川の美術館原美術館の協力もと、華雪氏の書画でデザインされている。

さて、そこで気になった。Tolkienはどのバージョンを参考にしてEntの物語を創り上げたのか?

The Letters of J.R.R. Tolkienでentを探ってみると、1944年には既にコメントがされている。ということは、The White Goddesが起点ではなかった事は確か。

Ifor Williams. 1944. Lectures on Early Welsh poetry. Dublin: DIASはに紹介されているだろうか?原本を確認できてないので、確実ではない。

Tolkien: Maker of Middle–earth, 2018の中で出てくるTolkienの所蔵本の写真からはウェールズ語関連本としてA Welsh grammar, historical and comparative : phonology and accidence,1913が見られる。この本を使って原語で読んだのだろうなと想像。

J. G. Evans, Book of Taliesin ,Llanbedrog, 1910あたりが怪しい。ファクシミリデータが公開されているが、ウェールズ語が全く分からない私には手が負えないと感じる。

先輩の辺見葉子氏の論文にも辿り着き、しばし知的な旅を楽しむことができた。

ちなみに木林文庫には評論社版の「指輪物語」の初版本が書庫にありました。

奥様の佐喜世さんはロシア通。お二人とも東京生まれ東京育ち(私も)ですが、パリで過ごされた時期もあったとか。素敵なお二人との会話も楽しみ、コーヒーまでいただいて大変大満足な時間でした。

今年も挑戦を続けます

学習をしようと挑戦をしようとしている子供達の支援を通じて、今年も面白い事たくさん企画します。皆様とご一緒出来る事楽しみにしてます。

仲間を連れて岩手町

東京から私のネットワークの仲間達と共に岩手町を訪問。町長自らが岩手町の大切な資産でもある石神の丘美術館を案内してもらいました。

Web3、AI、VR、エネルギー、教育それぞれの持ち味を生かして、新たなデータという資産形成を目指します。

来るたびに成長する美術館。新たな作品が寄贈されていました。

品川区をSDGsで盛り上げる2年目の試み

今年もまたSDGsのイベント行います。

昨年に引き続き、会場は立正大学にご協力いただきました。

企業、地域、自治体、学校現場を繋いで、SDGsの課題にどこまで挑戦し続けられるか。そんなプロジェクトを起こす為のイベントになります。

是非少しでもこの動きにご興味のある方々、ご参集ください。

参加は無料です。品川区後援。

お申し込みはこちら

ようやく届きました!

オックスフォード大学ボードリアン 図書館で開催されているトールキンの展覧会のカタログがようやく届きました!

ちょっと無理して、コレクターズエディションです。

予習して、この秋展覧会に訪問する準備をします。

 

小さな力ですが、国連の活動を支援します!:腐敗防止シンポジウム

GCNJ(グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンでは、去る1月16日に開催しました「腐敗防止ワークショップ」に続き、下記のとおり「腐敗防止シンポジウム」を開催しますので、奮ってご参加ください。

GCNJは、国連グローバル・コンパクトの第10原則である腐敗防止の取り組みの一環として、Siemens Integrity Initiativeに2016年から参加し、日本企業の腐敗防止のためのコレクティブ・アクション提案に向けた活動を実施しています。
その成果の一つとして、関係者のご協力の下「腐敗防止強化のための東京原則」とセルフアセスメントツールを策定しました。このたび、下記のとおり本件に関するシンポジウムを開催しますので、是非ご参加いただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

1. 日時
2018年2月27日(火) 12:50-15:30

2. 場所
IVY Hall ナルド
住所:東京都渋谷区渋谷4丁目4番25号
地図:https://www.ivyhall.jp/access/
アクセス:銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅下車(B3出口より徒歩5分)

3.プログラム(予定)
12:50-13:00 開会ご挨拶
13:00-14:00 基調講演(QA含む)
– 公益財団法人 国際金融情報センター 玉木林太郎氏
14:00-15:10 パネルディスカッション
腐敗防止と情報開示:今、日本企業に求められること – 東京原則を巡って -(仮) 」
パネリスト:
– 国広総合弁護士事務所 國廣正氏
– 内閣府知的財産戦略推進事務局長 住田孝之氏
– 株式会社QUICK ESG研究所 リサーチヘッド 中塚 一徳氏
– 企業登壇者調整中
モデレーター:
– 沖電気工業株式会社 リスク・コンプライアンス統括部長 柴田 和佳子氏
15:10-15:20 東京原則と今後の進め方
– GCNJ事務局
15:20-15:30 閉会ご挨拶

4.後援
PRIジャパンネットワーク

5.参加申し込みページ
https://f.msgs.jp/webapp/wish/org/showEnquete.do?enqueteid=22&clientid=20219&databaseid=rxdb

6.申し込み締め切り
2018年2月23日(金)

7.お問い合わせ先
GCNJ事務局 氏家 k.ujiie(アットマーク)ungcjn.org

8.東京原則とアセスメントツールについて
<プロジェクトと「東京原則」の目指すもの>
「企業がトップ自らのコミットメントのもとに腐敗防止に取り組み、その一連の活動について情報開示することが、企業のガバナンス力を高めるだけでなく、中長期的に企業価値向上につながる」という視点から、日本における「原則主義に基づくイニシアティブ」。腐敗防止へのコミットメントを個社だけでなくコレクティブに示すことで、ビジネス環境の改善につなげることを目指す

<「東京原則」の背景と意義>
近年、ESG投資における投資家のエンゲージメントや取引先に対する腐敗に関する第三者デューディリジェンスが活発になっており、企業が腐敗防止の取組み状況を外部から評価される機会が増えています。日本では、非財務情報開示に関するルールが存在しないことや腐敗防止に関する規制の執行が活発ではないこともあり、腐敗防止の取組み状況に関する開示・説明が他国の企業と比べて一般的に遅れています。日本企業の誠実性やコンプライアンス姿勢は他国の企業と比較しても遜色なく、むしろリーダーシップを発揮できる余地が多分にあると思われますが、情報開示がないゆえにESG投資などにおける評価も低くなってしまう傾向にあります。多くの日本企業の皆様に本原則にご賛同いただきたい趣旨は、腐敗防止に関する取組みを、投資家・取引先を含む外部のステークホルダーに対し、可能な範囲でより積極的に説明していく姿勢を表明することが有効であるとGCNJが考えていることにあります。

<「東京原則」への賛同が意味することとそのメリット>
「腐敗防止強化のための東京原則」は、GCNJ会員企業がすでに署名しているグローバル・コンパクトの第10原則(腐敗防止)の内容を米国、英国や日本の実務を鑑みて具体化したものであり、主要国のガイドラインに即した内容となっています。賛同に際し、基本原則を実施していることまで表明することをお願いするものではなく、基本原則の実施を将来的な目標として取り組むことを表明していただきます。また、基本原則をそのまま実施することが適切でない企業個別の事情がある場合には、その事情を説明していただければ問題はありません。すなわち、「東京原則」への賛同は、企業の皆様に新たに過大な負担を課すものではありません。企業が「東京原則」を実践する形で腐敗防止の取組みを行うことは、規制当局やビジネスパートナーから自社のコンプライアンスプログラムに関して理解を得るにあたって大変有益です。また、企業が「東京原則」に沿った腐敗防止の取組みの状況を可能な範囲で積極的に開示することにより、機関投資家の投資判断やエンゲージメントを受けるにあたって、企業の評価を高めることも期待できます。

<「贈賄防止アセスメントツール」について>
GCNJでは、機関投資家と投資先企業との間の贈賄防止強化に向けたエンゲージメント・対話を促進し、かつ企業の透明性と持続可能性を高めるためのツールとして「贈賄防止アセスメントツール」を策定しました。すでに機関投資家の投資先企業に対する共同のエンゲージメントのイニシアティブにおいて、本ツールを活用することに強い関心をいただいている状況にあります。「腐敗防止強化のための東京原則」に賛同いただける企業の皆様に対して、本ツールの活用を常にお願いするものではありませんが、ツールの活用はエンゲージメント対応や非財務情報開示などのコミュニケーションにおいて大変有用なものとなると思います。

慶應愛書家倶楽部(Keio University Society of Bibliophiles)例会のご案内

慶應愛書家倶楽部(Keio University Society of Bibliophiles)例会のご案内

どなたでもご参加いただける公開イベントになります。

会場 丸善雄松堂書店 新宿区四谷坂町 10-10 一階ギャラリー
Tel. 03-3357-1417(古書部)

※参加お申し込みは下部でお願いいたします。

日時 2017 年 12 月 1 日(金)18:00-19:30

演題 「アーサ―・チャールズ・フォックス=デイヴィス旧蔵の紋章学コレクション」
Arthur Charles Fox-Davies (1871-1928)’s Working Collection on Heraldry

講師 Edward Potten (Former Head of Rare Books, Cambridge University Library)

フォックス・デイヴィス蔵書票

19 世紀ヴィクトリア朝社会では、騎士道など中世の復活という現象が見ら れたので、紋章への関心も高まってよく使用されました。1871 年にブリストルで生まれたフォックス・デイヴィスは、紋章をもたない家系で育ちながら、 幼少のころより紋章学に夢中になったのです。正式な教育を受けないまま弁護士、また作家として生活しながら、紋章に関する著作で有名になりました。 カラー図版を用いて多くの著作を出版しましたが、最も知られたのは『紋章学大要』(Complete Guide to Heraldry, 1909)です。個人紋章の制作を希望 する人々にアドバイスを与え、調査し、夫人がC.ヒラード(C. Helard)の 匿名でデザインしました。

Heraldic Drawing by C. Helard

今回展示するフォックス・デイヴィス夫妻の working collection には、過 去の研究書のほかに自著のinterleaved and annotated copiesや銅版による 蔵書票、またヴェラムに描かれた美術品にも匹敵するカラフルな紋章などが 含まれています。
講師のエド・ポッテン氏が、フォックス・デイヴィスの生涯と著作につい て解説した後、参加者の方々に紋章作品や著作に触れていただきます。

参加費は無料です。

2017年10月27日 慶應愛書家倶楽部会長 高宮利行

参加お申し込みはこちらからどうぞ。