ジグソー法

埼玉県立松山女子高等学校の真下峯子校長にお誘いを受け、公開授業に参加。「生徒の学びを変える」をテーマとした活動で採用されていたのが、ジグソー法だった。東京大学の三宅なほみ教授が普及活動をしていることを知った。CoREF「東京大学 大学発教育支援コンソーシアム推進機構」が埼玉県教育委員会とタッグを組んで、現場の先生方を指導し、生徒達との授業開発を実施している。

協調学習を効果的に実施する為の手法としてジグソー法を導入して、子供たちに気づきを起こさせる学習法を定着させようとしている。システマチックに出来ていて、今回は英語と生物の授業での活用事例を拝見した。

学習環境に取り入れる手法は多々あるが、今回は個別学習ではなく協調学習。「生徒の学びを変える」には「教員の教育手法を変える」ということも必要なのだろう。少しインタビューさせていただいたのだが、この方法で三宅先生が考えているゴールは制約されない知識の獲得だと伺った。その為、安易な評価基準は設けずに自由な発想が可能になる学習環境を提供したいと。

質疑応答で出て来たのが、実際の校外授業では時間的制約で出来なかった学習者の発表を聞きたかったことがまず一番に上がっていた。つまり学習者がどんな自由な学びがができたかを把握したかったということと、今後埼玉県全体が導入していく上での評価・確認をどうしたら良いかという点。このあたりは今後も注目していきたい。

埼玉県もご多分に漏れず、生徒の学力低下に悩んでいるよう。こうした挑戦を生徒、先生、管理者、教育委員会、研究者、自治体、政府が本気になって一緒に取り組んで、解決の糸口を見いだせればと願っている。微力なら、応援エールを送りたい。

 

 

InterBeeで見た映像の未来

映像産業の展示会を訪問。

天気も良いので自家用車でドライブしながら幕張へ。

現地に入ると、食事休憩に出てきたマネッジオンラインの大久保氏と出くわす。簡単に食事をしながらビジネスミーティングも兼ねられた。3Dビジネスを一歩一歩着実に推し進めている姿はすがすがしい。3Dビジネス研究会のメンバーにも挨拶挨拶ができたが、関東学院大学の海老根先生はどうやら午前中中心に来られていたようで、行き違い状態だった。

東工大発のベンチャー企業が3D撮影用の大型リグを開発して展示していた。レッドローバーはCanonブースでミラー型リグを展示。

CanonはCinema EOS Systemが好評だった。今後の展開が楽しみだ。やはりレンズを再利用できる利点は強みか?来年の発売が待たれる。


テレビ会議システムを世界旅行で活用

UFPFFでグランプリ入賞した重田君を連れて、(株)ブイキューブへ。映像をテーマとした世界一周旅行をする企画を広報の方にお話して、協力をお願いしたところ、快諾のお返事。すばらしい!

これで日本に残っている重田君の友人たちとコラボレーションをしながら、映像制作のプロジェクトに思う存分取り組めることだろう。

(株)ブイキューブのテレビ会議システムはホワイトボード機能や、ファイルの共有機能、または携帯端末での活用など、機能満載。訪問した国や、移動している時の状況などで使い方をいろいろと変えながら活用できることだろう。

プロジェクトマネジメント学習の表彰

プロジェクトマネジメントインキュベーション協会の活動として、芝浦工大中学高等学校の生徒を表彰した。

「文化祭をプロジェクトマネジメントする」という学習の2年目。
昨年から引き続き参加している生徒は、もうプロジェクトマネジメントに夢中になっていた。大学に行ってもこの学習をぜひ続けて欲しい。どんなプロジェクトマネージャーになるか今から楽しみだ。

ちなみに、この生徒もBBCoach Project体験者。チームメンバーとしての参加、学習コーチとしての参加を続けてくれていた。

メディアとしてのインターネットの活用のすすめ

来年度、出講依頼を受けて、某大学で開講する予定の私の講座名だ。学部は国際交流学部。

2005年〜2007年 多摩美術大学情報デザイン学科「インターネット放送」
2008年 杏林大学応用コミュニケーション学科「コンテンツ実習」
2008年〜 関東学院大学工学部情報ネットメディア工学科映像クリエーションコース 「メディアワークショップ」

に引き続き、学生達をネットで自立できる人材に育成するプロジェクトを目指す。

さて、どんな授業になるか楽しみだ。

UFPFFの反省会と来年に向けての発起会

久しぶりに仲間達と合流。

なんと、関根代表は来週から英国のピースディ本部に行ってくるらしい。連携を深めてくるそうだ。
内閣府にもツテができた模様。とても頼もしい。

まだまだ始まったばかりの団体だが、無理をせず一歩一歩長く続けていけるプロジェクトに育って欲しい。

今日も話題になったが、グランプリ受賞者は、私が慶應普通部で教えていた時普通部生だった。そして、審査員特別賞を受賞した学生は9年私が地道に続けているWebコンテストで映像作品を作り始めて、そのまま作り続けている映像クリエーターだった。長く続けることの素晴らしさを仲間に伝える良い例になったかな?

来年度はさらに国際的、さらに多くの作品が集められるよう、皆で誓い合った。

文化祭をプロジェクトマネジメント

明日からどうやら東京女子大学の文化祭、Vera祭が始まるらしい。今日は冷たい雨の中、学生がチームウィンドブレーカーを着ながら準備をしていたのが印象的だった。

さて、二年ほど関わってきた、芝浦工大中学高等学校の芝生祭をプロジェクトマネジメントする活動もいよいよ最終局面に入ってきた。明日は終結をどのように迎えるべきかのワークショップと、表彰式を行う。

日時:11月12日(土)13:30〜16:00
場所:芝浦工大中学工大中学高等学校理科実験室
内容:
1)芝生祭の終結の授業、
2)ルーブリックス評価、
3)2011年度の表彰

ルーブリックスもバージョンアップ。

この経験を糧に続々と推薦入学者が増えているのも嬉しい。

生徒達からどんな講評が出てくるか楽しみだ。

大学のクラウド協奏曲

大学でも、クラウドへの移行の話でもちきりだ。

昨日もCAUAというCTC主催の会合に顔をだすと、やはりクラウドへの移行成功例の紹介が中心だった。確かに無尽蔵に肥大化していくシステム経費を如何に抑えるか、各大学でも知恵を使っていくべきところだろう。一方で、なぜクラウドにしなければならないのか、そもそも何の為に大学にはシステムが必要なのか、そのあたりの議論がそろそろ白熱してくれればと思っていたところ、やはり一部の会員からそのような提言があったので、少し安心した。

大学でのシステム活用。特に教育の分野での活用の議論がまだまだ日本では甘いのではないか?そこが規定されていなければ、全教員。全職員、全学生がやる気を起こして、システムをツールのような使いこなす日は今後も来ないのではないだろうか?

先日、某大学が学習ポートフォリオを作ろうというプロジェクトを立てたというので、開発に取り組み始める会議に出させてもらった。もともと、学習記録と学習ポートフォリオがなければ、バーチャルスクールの運営などはできない。実際の経験をしているのは日本ではきっと私だけだろう。そんな流れからお呼びがかかった。

ここでも議論になっていたのが、システムを作った時に、どのように教員に使ってもらうか、反対者をどのように説得するか、といった議論があった。

なぜ反対者がいるのか?そもそもポートフォリオは誰の為に作るのだろう?その効用について、教員の中できちんと議論ができているのだろうか?

大学は学習者にとっては、貴重な数年間、生涯の基礎となる学習を中心に過ごす教育機関。私はそんな大学がグーグルのようになれば良いのではないかと思う。各学習者のログを集約して、解析して、有効活用して、新しい知の再構成ができる場、そんな学習環境に近づける為にこそインターネットの技術を活用して欲しい。いつまでも巨大企業におんぶにだっこの状態ではなくて、各大学こそ巨大企業を超える質の良い情報データセンターになれるはずだ。

事務作業の効率化、コスト削減などというテーマは本来は放っておいても議論が進むはず。大学だって組織なので生き残らなければならないから。原発を反対しているのと同じ作業。すでに経済論理で原発の今後の進む方向性は決まってしまっているから。

本気で議論しなければならないのは、別の所にあるはずだ!と声をあげてくれる人が一人でも多く増えてほしい。

 

システム復旧作業

誰もやろうとしないシステムの復旧作業に挑戦して成功しました!

開発はしたけど、サポート契約を結んでいないシステム。
開発会社が既に倒産して開発者にたどり着けない状態。
サーバーのハードディスククラッシュにより、サーバーへのアクセス不能。

こんな状態でのお仕事でした。
関係していた企業がことごとく、「私には出来ません!」状態。

とりあえず、復旧できるかどうかの調査ということでお預かり。
ハードディスク復旧業者にデータの吸い出しを依頼。
出てきたデータを読み込んで、構造の把握。
データベースの復旧。
システムの動き方を調査。
クライアントからアクセス確認。

こんな作業をしました。

一度始めた調査はなかなかやめられず、何日か徹夜に使い状態。結局1週間程費やしました。

こんな仕事、誰も受けないだろうなと思いながらも、人助けと思いやる気を保ちました。

アクセスできた時は、格別な達成感が得られますね。

お客様がこの努力を理解してくれるレベルなら 良いのですが・・・

今時の高校生の携帯事情

NPO法人Canvasからの告知メールのお誘いを受けて、KDDIの主催する「シンポジウム2011みんなの携帯サミット」をのぞいてきた。日曜日の午後なのに会場は結構一杯になっていた。

前もって高校生達からのヒアリング調査も実施した上での、高校生を交えてのパネルディスカッションの部分を拝聴させていただいた。高校生の携帯2台持ちの状況などは予想できたが、既にガラケーからの離脱、スマートフォンへの移行が急速に伸びていることは少し驚き。50%近くの高校生がiPhoneも含めスマートフォンを持っているとのこと。これは今後のe-Learningの環境づくりにも大きく影響を与える数字となってくるだろう。

久しぶりにCanvasの石戸奈々子さんのお顔を拝見、さらに懐かしい埼玉県総合芸術高校に転任されていた、西澤廣人先生も登壇されていた。早速メール交換。中村伊知哉氏とゆっくりお話する機会ができずに残念。また次回を期待しよう。