「木の根」第二章

昨年は日野理事長と一緒にいろいろなことを学びました。特にこの夏は強行軍の米国出張の中で、様々な人と出会い、様々な考えを聞き、心を洗われる思いをしてきました。

シカゴ経由でハートフォードに着いたのもつかの間、バーモント州のeSchoolをめざして、3時間程ドライブをしました。アメリカの東部には英国の地名に由来する町がたくさんあるようで、英国をドライブしているような気になりました。ケンブリッジに一時ステイしていたこともあり、英国の旅をしたことのある私にとっては、何かとても懐かしい思いをさせてくれる光景が続きました。飛行機と車の移動でくたくたになりながら(少し居眠りをしていたのだと思います)、ようやく辿り着いたeSchool は想像していた以上に簡素で、何もない町の一角にありました。

一階が本屋になっている建物は、コロニアル風とも言える、木造のひなびた2階屋でした。2階への階段を上ると、初老のおばあさんが、我々を出迎えてくれました。とても笑顔の似合うおばあさんは、この学校の共同経営者でもある、学長の奥様でした。学長もすぐに挨拶に出てこられて、学内を案内していただきました。そこは学校というより、リゾートオフィスという感じのところでした。サポートする方たちの部屋もひとりずつ割り当てられて、働く環境としてはすばらしいところでした。もちろんコンピュータも最新のものが並んでいました。

別棟は小さな印刷所のようになっていました。義理の息子さんが仕切って、印刷機器や教材を見せていただきました。印刷機はなんとリコーのリソグラフを活用していました。ここは教材を中心に通院教育のサービスを展開しているスクールのようです。この義理の息子さんがスクールのインターネット化を推進しているとのことでした。威厳のある学長の教育理念を伺いながらも、私は将来の希望に満ちあふれている息子さんと話があいました。

米国には様々な形態のeSchoolがあります。学校の勉強をサポートする形態のもの、授業のサブ教材を扱うところ、オリジナルの教材を用意しているところなど様々です。私たちのeSchool探索の初めの一歩としては、最適な学校を訪問できたと思います。

面談が終わる頃には夕暮れ時になり、食事に招待されました。めまぐるしい一日の最後で、食欲もあまりわかなかったのですが、せっかくの招待ですから、近くのレストランまでご一緒させていただきました。なぜか勧められるがままにステーキを食べてしまいましたが、さすがに疲れていたのか、アメリカンサイズのステーキは思ったより骨の折れる食事になり、お腹の具合と格闘していたのを思い出します。

そうこうしている内に、帰り際の時間になると、突然の嵐が襲ってきました。食事で満腹の状態で車でこれからまた3時間も走らなければなりません。確かにあの嵐の中、稲妻の閃光と土砂降りの雨には驚きました。アメリカンサイズの肉の後は、アメリカンサイズの嵐が我々を襲ったわけです。それでも睡魔が襲ってきて、結局私は車の中で寝てしまったのでした。

翌日、ニューヨークにいる友達とメールで情報交換しましたが、アメリカでも前の晩の嵐はめったにある規模ではなく、かなりの被害が出たものだったようです。1987年に英国ケンブリッジで出くわした嵐もすごかったのですが、今回のはそれに輪をかけたような嵐でした。違いは英国の木々は根が浅く、街中の木々が翌朝倒れてしまっていたのですが、アメリカの木々は根が深いのか、ホテル周辺の倒木はあまり見かけることはありませんでした。ここで、またアメリカのパワーに驚かされたわけです。

我々も、インターネットでの教育システムを、日本に深く根付かせたいと心に誓ったのでした。

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