「統計」

東京都が文部省の依頼を受けて実施したある統計が発表された。
「11年度 生徒指導上の諸問題に関する調査の結果」である。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2000/08/60A8N200.HTM

数字で示してもあまり実感がわかないと思うので傾向だけでも掴んでいただきたい。

暴力行為 減少
いじめ 減少
不登校 増加

http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2000/08/DATA/60A8N900.JPG
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2000/08/DATA/60A8NA00.JPG

という傾向である。

中学生暴力行為では対教師への暴力は逆に増加している。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2000/08/DATA/60A8N500.JPG

何を示唆しているのであろうか?

不登校になる理由として、暴力行為や、いじめが原因でない学生が増えているということではないだろうか?

ではなぜ不登校になるのか?
そうした疑問に答える数値として「不登校の態様」があるが、どうも釈然としない。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2000/08/DATA/60A8NE00.JPG

特に無気力、不安などの情緒的な混乱などという理由が挙げられているが、無気力、不安の原因は何なのか、もう少しつっこんだ追求ができないものか?

授業がおもしろくないのだろうか?家族の関係が不安を呼び起こす原因なのか?
いずれにしても、教師と学生、学生と親御さん、親御さんと教師の間で、充分なコミュニケーションが取れているかどうか、今一歩踏み込んだ統計が欲しいところである。現時点の学校教育の中で孤独な学生を生み出してはいないだろうか?

第三者的な視点でこの問題を捉えるだけで良いのか?私も含めてみなさんも、ぜひ自戒してみる時間を持って欲しいと思う。

アットマーク・インターハイスクールではコミュニケーションを最重要視する学習方法を実践している。

「不登校とカウンセラー」

1999年度の不登校の児童・生徒が過去最高の約13万人に達していたことが、 8月4日の文部省の学校基本調査速報で明らかにされたようだ。ここでは数の信憑性はあえて問題にしないでおく。

対策として、スクールカウンセラーを制度化して、学生、教員、保護者のメンタル面をサポートしていくことを目指しているようだ。

「集団生活になじめない子どもが増えている」(文部省中学校課)という冷静な言葉があるようだが、「集団生活になじめない親もいる」「集団生活しかコントロールできない教員もいる」と言い換えた場合、本当にカウンセラーを増やせば解決につながるのか疑問だ。

学生同士もお互いのカウンセラーになり、保護者も子どもの声を聞く、教育者は個々人の学生の要望にどこまで耳を傾けられる時間を作るか、そうした基本的な作業の見直しをするべきではないだろうか?

相手の話を聞くという基本動作が社会で欠如しつつあると感じる昨今だが、インターネットの中では盛んにコミュニケーションを求める声が聞こえる。学生にホームページを作らせると必ずと言って良いほど、コミュニケーションボードやチャットルームのプログラムを埋め込みたいという要望があることは、私自身教壇に立つ立場として何度も経験していることだ。

カウンセラーを設置すれば、それで責任は逃れられると考えがちになることだけは避けていただきたい。学校の現場からは「教師にとっても心強い」「保護者もカウンセラーの存在を意識し相談を受けようとする意識が高まっている」とコメントがあるようだが、あくまでもカウンセラーはきっかけであり、社会全体でこの問題に取り組んでいかなければならないことであることを忘れてはならないと思う。