トールキンのガウン

痛快!稀覯本ディーラーの業界裏話の翻訳本です。恩師の慶應義塾大学文学部英米文学科の高宮利行教授が翻訳しました。我が愛するトールキンの「ホビットの冒険」のサイン入り献呈本なら、7万ポンドの価値があるそうだ。同じコレッジに在籍しながらサイン本をもらわなかった事を悔いている著者だが、私からすると接点があっただけもうらやましいの一言。「ライ麦畑でつかまえて」のサリンジャーとのもめ事や、「ピーター・ラビット」の最良の状態の初版本は、子供たちには逆に読まれていないはず、読まれていたら雑に扱われるだろうから、という指摘には、ついうなづいてしまった。ちなみに「「ライラの冒険」シリーズは我らが文学の古典だが、ハリー・ポッター・シリーズは・・・」とある。ここも痛快!

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トールキンのガウン―稀覯本ディーラーが明かす、稀な本、稀な人々
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